学校で働く看護師の研修は夏休み期間を利用して実施される事が多いと思います。その準備は１学期中から始めています。先日、今年度の夏の研修を担当させていただく予定の学校の、看護師さん達と打ち合わせをする機会がありました。皆さんが研修に期待する事について研修企画担当の看護師さんのお考えや、皆さんが日頃の業務で課題に感じている事を色々出していただくと、「連携」という言葉が繰り返し出てきました。
今知りたい事は、上手く「連携」する方法
今年の研修に対するニーズは「連携」がキーワードになっている事がわかりました。看護師が連携したい先は様々です。「地域との連携」「教員との連携」「医療機関との連携」「看護師同士の連携」などなどが皆さんとのやり取りから出てきました。
連携については、私は以前にもTwitterやFacebookでも何度か取り上げましたが、やはり、ここでも連携方法にお悩みがあるのだなと感じました。
学校の看護師は、日常的に様々な人達と情報交換をする事で、看護師の役割を整理し、看護の目的を明確にする事ができます。もし、誰とも連携しないままだとすると、もしかすると自分の役割を見失ったり、目指す方向性や目的を見誤ってしまう危険性もあります。
日々学校で勤務する中で、看護師は様々な人達との情報の行ったり来たりが「何だか上手くいかないな？」あるいは、「どうすればもっと上手くいくのだろうか？」など、現状、何らかの困り感を感じているのではないか？という話になりました。
どこの学校でも共通する連携相手は教員ですよね
夏休み期間の複数校の看護師さんが一緒に研修を受ける機会という事もあり、大変貴重な時間になりますので、できればどの方にも、少しでも研修を受けた成果を感じていただきたいと思います。研修のテーマには、どの学校の看護師でも連携先として共通する相手をイメージして、内容を検討した方が良いのではないかな？と思いました。
どこの学校でも看護師は「教員」と連携をしなければなりません。学校の看護師は必ず教員と一緒に仕事をしていますので、色々な情報を教員と共有する必要があるはずですが、これがなかなか思うように行かないのです。きっとこのような場面を、学校で働く看護師は一度は感じた事があるのではないでしょうか？
しかし、学校で働く上で教員との情報共有は非常に大切です。子ども達の一日の流れは教員が計画していますので、教員との連携なしには看護師は仕事が出来ないと言っても過言ではないと思います。
教員との連携について具体的にみんなで考えてみる
今回の研修は「教員との連携」をテーマにしてみましょう、という方向性でまとまりました。恐らく「教員との連携」というテーマを出すだけで、「さあ皆さんでざっくばらんに話し合いましょう！」としたとしても、それぞれ困った体験や内容は各自微妙に異なると思いますので、更に設定を絞りこんだ方が良いだろう、という事になりました。私から皆さんに、学校での「あるあるケース」を例として提示し、そのケースについての対策を、皆さんで考えながら意見交換をしてみましょう、というプランになりました。
研修当日は出来るだけ皆さんに発言してもらいたいと思っています。自分の考えを人に説明する事で、自分が置かれている状況を整理することができますし、人に伝わるように言葉を考える努力もしなければならないので、後で自分の学校に戻った時に、その体験は役に立つと思います。
皆さんに少しでも得るものがある研修になるように
皆さんの貴重な時間を使って研修に来ていただくので、それぞれが感じている課題について、研修前と研修後で少しでもプラスの変化を感じてもらえたらいいかなと思っています。
繰り返しになりますが、皆さんの課題はひとつとして同じものはないと思います。研修に期待する事もひとりひとり異なるのが当然です。しかし、折角皆さんと時間を共有する機会になりますので、どの方にも少しでも得るものがある研修にしたいと思っています。
私自身も皆さんとの研修に参加し、自分が知らなかった事を聴かせていただける事に期待をしていますので、みんなで意見交換をする時間をたっぷりと取りたいと思っています。
まとめ
学校で働く看護師は研修を受ける機会が限られています。病院のように卒後研修が計画的に組まれている訳ではありませんし、看護協会のラダー研修の流れからも外れています。今回打ち合わせをした、私達が準備をしている研修は、参加してくださる方々にとっては、数少ない自分をブラッシュアップする貴重な機会です。今回、研修企画担当の看護師さんと打ち合わせの目的で話し合う機会がいただけた事自体が、私にとって収穫でした。 しっかり準備をして夏の研修に臨みたいと思います。
