第12回日本小児在宅医療支援研究会学術集会に行ってきました

埼玉県の大宮で開催された日本小児在宅医療支援研究会の学術集会で全国各地の取り組みのご発表を聞かせていただきました。

この研究会はセッションの座長を医師が担当する事が多いので医師がメインという印象ですが、もちろん「小児の在宅医療」に関わる様々な職種の方が各地での取り組みを発表されています。

「学校教育」や「学校での医療的ケア」についての色々なご意見も聞く事ができたので、私にとっては「世の中」という川の流れの速度感とか温度とか、流れの先の事などなど色々考えた貴重な1日となりました。

目次

看護職のご発表はもちろん興味深く聞かせていただきました

会場に到着したら早速、私がこの夏に研修等で伺った地域の医療的ケア児支援センターなどで働く看護師の方々に次々と再会する事ができたので、めちゃくちゃテンションが上がりました💕

私はそれぞれ皆さんの地元で何度かお会いしているので、地元ではない会場でしゃべっていても「私達は地元の同じ景色を思って話している!」という、地元の連帯感を私は勝手に感じてしまって、めちゃくちゃ嬉しい気持ちでした。

もちろんご発表についても特に看護職からのご発表に関心を持って聞かせていただきました。

その中でも、特別学校で働く看護師へのインタビュー調査を通して「看護実践におけるやりがい体験」に関するご発表は大変興味深く聞かせていただきました。

学校での看護実践に対して周囲からの肯定的な反応がなくても「学校生活の日常の一コマを守る看護の実践」が看護師自身のやりがい体験に繋がっているという内容です。

「当たり前の日常を積み重ねる」事そのものに「やりがい」を感じるという、学校の看護ならではの専門性をきちんと抽出している研究であり、私は「そうそう!それそれ!」と同意しながら聞かせていただきました。

今回のご発表の中では「教育の目標を看護の中に取り入れる」事で、教員と看護師がお互いの視点をすり合わせて、目標を共有していくと良いのでは?という具体的な示唆もありました。

これは学校で看護師が提供する看護の本質につながる内容だと思います。

学校で過ごす時間がその子らしく学べる、安全で豊かな学習活動になるためには、教員が考える「教育の目標」を看護の中に取り入れる事が大事、という私自身が研修の中で話している事と同じだと思いました。

こういったご発表が聞けた事は私にとっては大きな収穫となりました。

学校で働く看護師にとって「世の中」の流れどうなってる?

「医療的ケア児」の在宅生活に関わる方々のご発表では「学校」という言葉もたびたび登場します。

「学校」では保護者を含む様々な方々に支えられて教育活動が行われています。

「医療的ケア児」の学校での学びを充実させるために教員ではない職種の人がどのように支える事が子どもの学びにとって最も良い事なのか?

これについては以前から色々なご意見が発信されていると思います。

今回は学校を支援する医療的ケア児支援センターの医師の立場でのご報告もありました。

学校に対して主治医が作成する「指示書」について、教育活動にフィットした内容や表現になるように医療的ケア児支援センターの医師から主治医にアドバイスをしているというご報告もあり、具体的、直接的に学校での医療的ケアをサポートしてくださる体制を作っている地域もあるという事もわかりました。

今回の学術集会のテーマは「インクルーシブな社会を目指して 医療的ケア児支援の未来」となっていて「医療的ケア児等支援センターが生み出す多職種連携・支援体制~ダイバーシティ、インクルージョンな地域支援体制を目指して」というテーマでのシンポジウムもありました。

「ダイバーシティ&インクルージョン」を念頭の置いた地域支援体制や多職種連携を踏まえた上で、学校においても医療的ケア実施体制を構築し充実させていく事が求めらているという流れだなと実感しました。

こういった「世の中」の流れについて、特別支援学校であっても小・中学校であっても学校で働く看護師としては把握しておく事が大事だな…と会場での皆さんの熱量から感じられました。

まとめ

今回の学術集会に参加し「医療的ケア児」の支援体制は思った以上に早い速度で変化していくような感覚を持ちました。

現時点での当たり前が1年後や3年後にはもう古くなっているかも知れないです。

では学校教育についてはどうなっていくのか?

学校で働く看護師は子ども達の学びを支えています。

教員が子ども達一人ひとりの「教育的ニーズ」に基づいた指導ができる環境を看護師が整えるという、看護師は「当たり前の日常」を積み重ねる看護を提供しています。

その子の「教育的ニーズ」に基づいた教員の指導内容が「ダイバーシティ&インクルージョン」な取り組みであれば、看護師はその子の教育目標を共有し、どうすれば子ども達はその授業を受ける事ができるか?看護師としてのアセスメントをしっかりを教員に伝えます。

子どもの学びを中心に置いて教員と看護師がすり合わせる、という日々の積み重ねは1年後も3年後も変わっていない事を私は願う気持ちです。

「学校で子ども達は担任から何を学んだのか?」

医療的ケア児の「学校」の話については、教育的意義に注目した「指導の実践報告」として教員と看護師の協働の事例がこういった学術集会で発信される事も今後は必要ではないかなと感じました。

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