へき地と言われる地域の学校で働くスゴイ看護師さん達からお話しを聞かせていただきました

医療的ケア児は全国各地におられます。そして、いわゆる「へき地」と言われる地域の学校にも医療的ケア児は通学していて、そこにも看護師が勤務しています。今回お話を聞かせていただいたお二人の看護師さんはまさに「へき地」の特別支援学校で奮闘しておられる方々で、学校での看護実践に関するスキルの高いスゴイ看護師さんです。

私は今回お二人にお目にかかるまでは、人口密度の高い地域の学校と、へき地の学校では、そこで働く看護師に求められる役割や、外部の医療機関や関連機関との連携体制などは、恐らく様々な違いがあるだろうと勝手に思い込んでいました。しかし、お二人と話す中で、その大部分は私の先入観であって、学校で働く看護師に求められる「役割」や、この仕事の「やりがい」や「スキル」の多くの部分が学校の規模や、その地域の人口密度に関係なく共通しているという事がわかりました。

目次

子ども達の将来の姿を教員と一緒に考える

とは言っても、やはり当然へき地の学校特有の実態もあります。今回お目にかかった看護師さん達が勤務する特別支援学校に在籍している子ども達の中には、学校が自宅から非常に遠い子どももおられるとの事でした。看護師の目の前にいる子ども達の中には、自宅が遠い事で学校に登校する事が決まるまでにも、色々な検討が保護者とともになされきた、という場合もあるそうです。

それは、特別支援学校を卒業した後の進路についても、子ども達の状況によっては、卒業後は保護者と離れて生活をする事も選択肢の中に入る可能性のある子もいるそうです。そういった子ども達の卒業後の生活が、その子らしく暮らしやすい環境になるには、今、学校で何をしておくべきか?看護師と教員は常に情報を共有をすることで、看護師として学校での教育活動を支えている、というお話を聞かせていただく事ができました。

教員の自立に向けた指導を支える

卒業後は親元を離れたところで子ども達が生活をする可能性も想定して、医療的ケアについても子どもが自分で出来る事は自分で実施する、という目標を教員と共に考え、教員による自立に向けた指導を支えている、という看護実践のコツを教えてくださいました。

まずは、教員と看護師が子どもの状況について情報を共有し、教員の指導プランについて看護師の考えを述べつつ、全体の流れを教員がリードしやすいように、看護師と教員の役割をキチンと整理しながら、段階的に進めるようにしている、との事です。

医療的ケアの部分で、子どもが自分でできる事を徐々に増やしていったり、子どもが一人で実施できた時には、教員と一緒に場面を共有し、教員の評価を看護師も理解して、必ず教員とともに取り組む、という事を丁寧に実践しておられました。

医療的ケア児一人一人の状況に応じて、効果的に習得できる方法についても、教員からの提案を一緒に考え、色々試しながら進めて行く事は「今後、似たようなケースに対応する際にも参考にできる事が沢山ある」との事で、資料なども丁寧に整理をしておられました。

看護実践に必要な自己学習をしています
子ども自身でケアができるよう、教員はケアの手順をその子に適した資料として作成し看護師も一緒に使用しています

子どもたちのエネルギーに支えられる

今回お話しを伺った看護師さんはお二人とも、その学校がある地域の地元の方ですが、その場所に特別支援学校がある事は以前から知っていたけれど、入職するまではその学校に来る機会がなかったので、学校の雰囲気がイメージできなかったとの事でした。これは、学校で働く看護師の多くの方が入職時に感じる感覚だと思います。

しかし、このお二人は、学校の中では何より子どもたちの笑顔や、子ども達が発するエネルギーに突き動かされるような感覚がある、とおっしゃっておられました。それは医療的ケア児だけでなく、他の子ども達とのちょっとした挨拶を交わす時や、子ども達の力強い声を聞く事などから、「学校の中に明るいエネルギーが満ちているような感じなんです」という表現をしておられました。

特別支援学校というところが、こんなに明るい場所なんだと知って、自分自身の変化にも気づいたそうです。こういった自分の変化を、今後はぜひ若い看護師さんや看護学生さんにも、学校に来てみて感じて欲しいともおっしゃっておられ、「私も全く同感です!」と3人でめちゃくちゃお話しが盛り上がりました。

まとめ

私は今回のお二人の看護師さんにお目にかかるまでは、きっと、へき地の学校で働く看護師は医療機関との連携について不安に感じておられる事があるだろう、と勝手に思い込んでいました。特に緊急時の搬送先の確保や、医師への相談体制にはご苦労されているのではないか、と思っていました。もちろん医療機関との距離が物理的に遠いという実態には、看護師として既に想定済みです。早めに判断する事や、丁寧に観察する、という事を当たり前に身に着けて仕事をしておられるので、私の考えは、無知な自分の思い込みだったと気づく事ができました。それよりも、卒業後の子ども達の進路を意識した教員の指導を、看護師としてしっかりと支えておられ、教員に対して「先生!大丈夫だよ!」という地に足のついたようなオーラが感じられるスゴイ看護師さん達でした

今回、スゴイお二人にお目にかかる事ができて、私自身もエネルギーをもらう事ができました。

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