つながるかい第2回ビデオミーティングを開催しました

7月に入り1学期の締めくくりに向かって学校はしだいに慌ただしくなってくる時期かと思います。そして、つながるかい のメンバーの皆さんも大変お忙しい中、今月の定例ビデオミーティングに参加してくださいました。今回は私を含めて、7名で意見交換をしました。

目次

私は日本小児看護学会学術集会の会場からつながりました

私が今回ZOOMにつなげた場所は福岡国際会議場です。日本小児看護学会学術集会に参加するために福岡に来ました。広々とした会場の端っこからZOOMを開始しました。

学会会場では最先端の小児看護の話が繰り広げられている中、同時に、私はZOOM の画面の中でも、つながるかい の皆さんと、学校での最先端の看護について意見交換をする事ができ、私にとっては、大変贅沢な時間となりました!

今回のビデオミーティングのテーマについては、事前につながるかい の皆さんにご希望を伺い、子どもが自分で自分のケアを行う「セルフケア」をテーマにしました。

学校で行う「セルフケア」への取り組みって?

「セルフケア」という言葉は色々な使われ方がありますが、今回は「他者の助けを借りずに、自分自身で健康を管理し、健康維持のための取り組みをすること」というようなイメージを共有して意見交換をしました。

具体的には、学校で看護師が実施している医療的ケア、例えば「導尿」を、子ども自身が自分で実施する「自己導尿」に移行して行く取り組み、について、学校で看護師が出来る事は何だろう??という事をイメージして、それぞれの体験や考えを出し合いました。

ここで外してはいけない事があります。子どものセルフケアの確立について、学校での教育活動の時間を使って「学校で取り組むべき事なのか?」という観点です。つまり、場合によっては、家での取り組みだけで十分なので、学校で時間を使って取り組む必要はない、という判断になる事もあると思います。そういった判断も決して間違いではありません。

あるいは、セルフケアの確立を目指す事について、保護者や教員、そして子ども自身のニーズがない、もしくはその時期にまだ来ていない、という場合もあります。そういった場合は、当然、教員は、学校でセルフケアを確立するために時間を使う、という判断にはならないと思いますので、看護師だけの一方的な思いや考えだけで先走る事はできません。必ず、教員が学校で取り組むべきと考えるかどうか、を教員と話し合っておく事が必要だと思います。

プランは教員と一緒に考え、それぞれの役割を果たす

学校での時間を使ってセルフケアの確立について取り組む事が、教員との話し合いで決まったら、そこから、どのように取り組むのか?という計画立案に取りかかる段階になります。保護者からは家庭での情報を共有していただき、場合によっては主治医からの医学的な情報も得て、教員と看護師とで一緒に教育的ニーズをもとに計画を考えるのです。

今回のビデオミーティングでの意見交換では「教員との情報の共有はまだ…」「教員と一緒に取り組むものだとは思っていなかった…」という意見もあり「看護師だけが取り組むものだと思っていた」「看護師が始めるべきものだと思っていた」という話も出ていました。

学校において子どもが自分のケアを自分で実施できる力を付ける、という取り組みですから、看護師だけで考え実行するのではなく、教員と共に、子どもの今のセルフケアの状況を把握し、現状を評価して上で、目標を立てて、それに向かうプランを検討すべきではないかな?という内容の意見交換をしました。

プランにそって看護師と教員がそれぞれの役割を果たしながら、子どもの変化を観察し、評価を繰り返す事で、しだいに、子どものセルフケアの能力が高まると思います。その子の「自立」という部分での教育的ニーズを捉えた教育活動である事が、「学校で取り組む」という事の意義ではないでしょうか?

子ども自身はケアを自分で行う理由をどう捉えるのか?

今まで学校では看護師が実施していた事を、これからは「自分でできるようになろうね」と、もし大人達がこどもの意見を確認せずに、一方的にそっちの方向に路線を変えても、もしかすると子どもは「なんで??」と納得できない場合もあるかも知れません。

では、子ども自身の考えや思いを確認した事はあるでしょうか?という事もビデオミーティングの中で意見交換をしてみました。

例えば、間欠的導尿を必要とする子どもであれば、なぜ自分は「何度も導尿をしなければならないのか?」という、毎日ケアを実施している理由を、子ども自身はどう理解しているか?という観点も教員と看護師との情報共有には必要な情報ではないかな?という話をしました。

保護者や看護師がケアを実施している状態は、もしかすると、子どもは大人の促しで誘導されてケアが行われるという状態かも知れません。自分でケアを実施するとなると、もちろん子どもの発達段階にも違いはあると思いますが、その子の状況に応じたかたちで、自分の疾患に対する理解や、ケアを実施しなければばらない理由について、子ども自身の理解や思いを確認しておく事は大事ではないかな?という話もしました。

まとめ

今回のビデオミーティングは、「セルフケア」というテーマで意見交換を始めましたが、その話からしだいに「教員との連携」に話しが広がり、更には、「子ども自身の疾患に対する理解」に話が深まりました。

看護師は、患者が「自己管理」ができるようになる、というイメージで、病院での「患者指導?」のような手法で、学校においても指導計画を考えてしまうところがあるのかな?と私は思います。

しかし、この「セルフケア」への取り組みについても、「ここは学校!」なので、学校での子ども達の学びの時間を使って行うべき事かなのかどうか?教員が教育的ニーズとして捉えているのかどうか?という観点は、私は外してはいけない事だと捉えています。

「セルフケアの確立」は当然、導尿など具体的な医療的ケアの行為の事だけを指すものではないと思います。自分の体調について他者に伝える事ができるようになる、や、ケアの前後に看護師に挨拶ができるようになる、という段階であっても、十分に自立に向けた成長が始まっていると捉える事ができるのではないでしょうか?

例えば、私の経験でも、教員が、ケアの手順を子どもと一緒に考え、書いてみる、といった取り組みの時に、国語の授業で習った漢字を入れるなど、他の学びとも絡めた指導をしている場面もありました。そして何より、教員は子どもをやる気にさせ、意欲を引き出す事についてはプロですから、学校におけるセルフケアの取り組みについては教員との協働は外せない観点だと思います。

つながるかい のビデオミーティングは月1回開催しています。来月もメンバーからテーマを募って、色々な意見交換をしたいな、と思っています。

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