今回は大阪信愛学院大学の教養ゼミでゲストスピーカーをさせていただきました。ゼミのテーマが「共に生きる教育・インクルーシブ教育を支える専門職」という事で、全部で15回の授業の中の1回分にゲストとして呼んでいただき、学生さんと意見交換もさせていただきました。
学生さんが「医療的ケア児の学び」について考えるゼミです
教養ゼミは、必修科目とは異なり、先生方が学生さん達に学んで欲しいテーマを決めてシラバスに基づき学習を進めていく授業との事です。このゼミに参加している学生さん達は、様々な資料でテーマについて調べたり、レポートを作成するなど、既に学びを深めておられました。
全15回の授業のうちで私がゲストに呼んでいただいたのは12回めでした。その前の11回分の学習で学んだ事をまとめた学生さんのレポートなどを事前に読ませていただいた上で、自分の資料を準備しました。
今回このゼミに参加しているのは看護学部の学生さんです。通常の看護師の養成課程で「医療的ケア児の学び」について調べたり、レポートを作成するといった経験ができる学校はかなり少ないと思いますので、素晴らしい取り組みだと思います。
学生さんが様々な視点で「医療的ケア児の学び」について考える機会があった事は、この先の実習場面でもきっと生かせる部分があると思います。
学生さん自身の体験も話してもらいました
今回の学生さんは1回生という事もあり、学生さん自身が小中学生だった頃の記憶はまだまだ新しいと思います。そこで、医療的ケア児に特化せずに、何かの病気や障害のある子どもと同じクラスや学年になった事がある学生さんはいますか?という投げかけを私からさせていただきました。
すると、学生さんの中に実体験のある方がおられました。さすが「大阪」にある大学だな~と思います。その時に自分がどう感じたか、どんな関わりがあったか、と言う事も聞かせていただきました。
学生さんからも私に色々質問をしてくださいました。今まで調べてきた中で「学校においては教員と看護師の協働が大事だ」と書いてある資料は沢山あるけれど、具体的に教員と看護師が協働とするとは「何をどうする事」でしょうか?という、とても「いい質問」でした。また、学校で働く看護師がやりがいと感じる事はなんですか?これも「いい質問」です。
小中学生だった頃がつい最近だった学生さん達には、大勢の色々な子ども達がいる教室の景色や、その時の音、友だちや先生の表情などを実際に自分自身が経験した事として具体的に思い出しながら、私の説明を聞いて欲しいと思いました。学校というところは、子ども達が互いにふれあう事で共に成長し、学んでいく「教育の場」である、という事をイメージしていただきたいと思いながら、質問にひとつひとつ説明をさせていただきました。
まとめ
看護師が求められる分野は多岐に渡っています。病院では沢山の看護師が働いていますが、今は病院の外でも沢山の看護師が様々な分野で活躍しています。その中のひとつに「小中学校や特別支援学校」があって、教員と協働しながら看護を実践しています。学生さんも今後の長い人生の中で、きっと色々な場所で働くと思います。大学を卒業し就職したら、ぜひ社会人として広い視野を持って働いて欲しいと思います。多様な価値観に触れる事で、引き出しの多い多職種の人達とも上手く協働ができる看護職として色々な場面で活躍して欲しいな、と思います。
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