学校の夏休みも後半になってきました。お盆休み期間の終わりと共に、学校も2学期に向けての準備が始まりつつあります。早速、沖縄県教育庁主催の医療的ケアのオンライン研修会に講師として参加をさせていただく事ができました。
沖縄県としては、今年度2回めの医ケア研修会開催という事で、参加対象者は、医療的ケア児が通学する沖縄県立の特別支援学校の教頭先生、養護教諭の先生、そして看護師さんです。残念ながらコロナの感染拡大防止対策という事で、オンラインでの実施となりました。
県立特別支援学校11校とオンラインでつながりました
11校の医療的ケア児が通学している特別支援学校とオンラインでつながりました。
私からは、まずは、全国の学校で働いている看護師の人数や、文科省が示す「学校の看護師の役割」についてスライドを使って説明をさせていただきました。私は、日本訪問看護財団の「学校における医療的ケア実施対応アニュアル(看護師用)」に掲載されている図を色々なところで使わせていただいていまして、教員と看護師が互いにその専門性を発揮する事で、児童生徒の成長発達が最大限に促されるという事を、今回もこの図を使って説明をさせていただきました。
グループワークから皆さんのご意見を聞かせていただきました
今回の参加者は看護師だけでなく、教頭先生と養護教諭の先生も参加してくださっていますので、研修の後半では、勤務校をシャッフルして多職種でのグループに分かれて、グループワークをしていただきました。
参加者全員がオンラインでの参加なので、ブレイクアウトルームにそれぞれに分かれていただく事もあり、オンライン上でのセッションは上手くいくかな~と、ちょっと心配していましたが、県教育庁の担当者の方がキチンと準備をしてくださった事で、各グループはスムーズにそれぞれのルームに移動し、グループ毎に活発な意見交換となりました。
各グループ内の進行は養護教諭の先生を予め指名させていただきました。校内においても、養護教諭の先生は、担任と看護師との中間的な立場で調整役割を担ってくださっていると思うので、今回のグループワークにおいてもそういった役割をお願いしました。
グループで話し合うテーマは、私が他県での研修会でも実施させていただいている「ヒヤリハット場面での多職種連携」にしました。このテーマは、医療的ケアを実施する全ての学校に共通するテーマだと思います。「教員と看護師が互いの専門性を活かして連携する」事がとても重要な場面のひとつに、「ヒヤリハット場面」があります。このテーマで話し合っていただくと、皆さんからは本当に色々なご意見が出てきますので、私自身が毎回学ばせていただく事が沢山あります。
情報を共有する時間を生み出す工夫
グループワークを通して、皆さんからは本当に沢山のご意見やお考えを聞かせていただく事ができました。子どもを中心に、子どもの豊かな学びの環境をつくるために、何ができるのか?について、丁寧に考えてくださいましたので、2学期に向けて取り組みたい内容を具体的にイメージしていただく事ができていればいいな~と思います。
多くの方々からは、日常業務が多い中で、教員と看護師が話し合う時間を作る事自体が難しい、というご意見が出ました。これは、他の地域でも同様の意見になります。看護師の勤務終了時刻の事を考えると、子どもの下校後に話し合う時間を作る事は非常に難しい、という事です。
皆さん既にお忙しい中で、更に、情報を共有する時間を生み出す工夫をする事はかなり厳しい事だと思います。「短時間でサッと」とか「スキマ時間を上手く使って」など時間を効率良く使う工夫も必要だと思います。あるいは「話し合う」というスタイルにこだわらず、何か新しい方法はないかな?など、色んな創意工夫ができればいいな、と思います。
まとめ
今回の研修の最後に私から、参加してくださった方々に向けて「応援」の気持ちを込めたメッセージをさせていただく、という時間を、県教育庁の担当者の方が、とってくださいました。私からは、「学校で働く看護師」という職域は、看護師の業界でもまだまだ知られていない職域だけど、重要な看護を実践している現場だという思いで勤務してください!という事を看護師の皆さんにお伝えしました。
教員の方々には「自分はこんな指導がしたい!」と一緒に働く看護師に対してしっかりアピールをしてください!という事をお伝えして締めくくらせていただきました。私が皆さんを応援する以上に、私が皆さんから学ばせていただく事が多い研修になりましたので、結果的には私が「応援された」ような気持ちで研修を終了する事ができました。ありがとうございました😭
研修会参加者からの感想はこちら👉https://nurse-fight.com/okinawa-kannsou/