公立の保育所で働く看護師の方々と意見交換をしました

学校だけでなく保育所にも医療的ケア児への対応を主な業務として勤務をしている看護師さんがおられます。以前のブログでも少し触れましたが、保育所での看護師業務についてNurse Fightに相談をしてくださる方もいます。

今回は、保育士さんのための医療的ケア研修会の中で講師をさせていただいく機会がありましたので、実際に保育所で働いている看護師の方々と意見交換もさせていただく事ができました。

目次

保育所で働く看護師と学校で働く看護師の共通点は?

今回の保育士さんの研修会では、学校で働く看護師の役割の紹介と、私が捉える看護師の専門性について説明をする事が私の役割でした。私自身は保育所での勤務経験はありませんので、私がイメージしている、保育所で働く看護師と学校で働く看護師の役割の違いや共通点について、実際に保育所で勤務している看護師さんからご教示を受けたいと思ったので、保育所で医療的ケア児のケアを担当している看護師の方々からお話を聞かせていただきました。

私は、学校の教員の専門性と保育所の保育士の専門性には共通する部分は沢山あるだろうと考えました。ここに共通点があるなら、学校で働く看護師の専門性が「子ども達の学びを支える看護」である事に対して、保育所で働く看護師の専門性についても「子ども達の成長、発達が保育によって促される事を支える看護」というような感じではないかな、と思いました。

保育に関する資料も検索してみました。特別支援教育に関する文科省の方針を示す資料に該当するものを保育の分野で検索し、厚労省の「保育所保育指針解説」を読んでみました。

国の考え方を示すものとして参考になると思います
保育においても「指導計画」がある事がわかります
保育所保育指針解説には、子ども達は「地域で共に育つ」と書かれています

保育所保育指針にある「指導計画」という言葉は学校においても共通です。学校でも保育所でも担任が考える指導計画を柱として、「看護師はその指導を支える」という看護師の役割は、似ているというか、同じだなと感じました。担任が立てる具体的な計画の中身は、保育と教育では当然異なる部分も沢山あると思いますが、いすれにしても担任が考える「子どものめあて」を看護師も共有し、その実現に向かって、それぞれの専門性を発揮する、という事については、学校でも保育所でも同じですね、と保育所の看護師さんと意見交換をしました。

保育所の看護師と学校の看護師は連携できる?

子ども達はいずれは保育所を修了して、小学生になります。保育所での指導内容については「子どもの育ちを支える資料」として、学校に引き継がれていると思います。そして、医療的ケア児については、本来であれば、保育所の看護師と学校の看護師が連携する事で、切れ目のない看護の実践が可能となるはずです。しかし、現実的には、保育所の看護師と学校の看護師が、いつでも直接連絡が取り合えるような関係になっている地域は少ないのではないでしょうか?今回意見交換をした保育所の看護師さん達も、同様でした。

当然、学校に入学するという事は、子ども達は学校という、保育所よりも広くて、大勢の子ども達がいる、新しい環境で過ごす事になるわけですから、新しい環境でのケアの実施方法や実施場所などを検討する時には、保護者の関与は欠かせません。その上で、保育所と学校の看護師同士の情報交換があれば、もしかすると、保育所の時から、学校での学習環境を意識した看護を具体的に計画し実践する事も可能になるかも知れません

保育所の担任と学校の担任が連携する事と同様に、今後は医療的ケア児のケアに関する部分も、保育所の看護師と学校の看護師が連携して、子ども達の自立に向けた切れ目のない取組みができると、地域で働く看護師同士として、保育所で働く看護師も見通しを持って、学校につなげる「切れ目のない看護の実践」になるのではないかな、と思いました。

経管栄養の方法は病院の環境とは全く異なり、保育の中に医療的ケアが溶けこんでいます

まとめ

今回、保育所の看護師さんと意見交換をする中で、学校で働く看護師とは共通する部分が沢山あるいう事が理解できました。もちろん、子ども達の年齢が異なるので、子ども達や保護者への関わり方や、子ども達の成長・発達段階を意識した看護という点では、保育所と学校では異なる部分もあります。しかし、保育所も学校も、担任の指導によって、子ども達が「めあて」に向かって成長していく場所だという事は同じです

保育所での看護も、学校での看護と同様に、病院や在宅での看護とは目的が異なりますそれぞれの場面によって看護の目的が違うという事を、病院の看護師や訪問看護師も含めて、看護師みんながキチンと理解をしていく事が、看護師同士の連携体制を構築していく上では大事なポイントになってくると思います。

同じ地域で働く地元の看護師同士が連携し、地元で切れ目のない看護ができている地域になっていけば、「保育所保育指針」に書かれている「子ども達が地域で共に生きる」という文章が現実味あるものになるだろうなと思います。子ども達が地域で共に生きる事を目指して、学校や保育所の看護師も含めて、看護師が専門性を発揮し、つながりを持って地元で活躍している未来が来て欲しいです💕

厚労省 保育所保育指針解説👉https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000202211.pdf

文科省 障害のある子どもの教育支援の手引き👉https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/1340250_00001.htm

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