愛媛県教育委員会主催の医療的ケア看護職員等スキルアップ研修会に講師として参加させていただきました

愛媛県教育委員会主催の医療的ケア看護職員等スキルアップ研修会に講師として参加させていただきました。県内の特別支援学校や小中学校で働く看護師や教員の方々が、80名ほど参加してくださいました。今回は、会場に来場してくださった方々と、職場からオンラインで参加の方とのハイブリッド形式でしたが、教育委員会担当の皆さんが準備をしっかりとしてくださった事で、ハプニングもなくスムーズな進行となりました。後半のグループワークもオンラインで参加している方と会場での参加者とがスクリーンを通して意見交換ができていました。私も始まるまでは、上手くいくかな??と思っていましたが、実際に始まると、テンポ良くやり取りができていたので、ホッとしました。

スクリーンの向こう側にはオンライン参加の方々もいました
グループ内を多職種の構成にしました
目次

看護師にとっては他校の人と話せる貴重な機会

昨年の12月末に、文科省委託事業の日本訪問看護財団による「指導的役割を担う看護師のための研修」で行った「ヒヤリハット場面での多職種連携」というテーマを元にして今回のグルーワークの内容を準備しました。今回は「指導的役割を担う看護師」に特化した研修ではありませんが、参加してくださった方々が、看護師だけなく、教員や養護教諭の方々もおられましたので、あえて多職種でのグループ構成にして、学校や立場が異なる方々同士で、意見交換をしていただく事ができました。

学校で働く看護師にとっては、他校の看護師と話せる機会は、普通は殆どないと思います。先日、Nurse Fightで開催しましたNurse@school研究会でも、ゲストの先生から看護師に対して「他の学校で働く看護師に知り合いや友だちっていますか?」という質問を投げてくださいましたが、当日参加していた看護師の中で「いる」と答えた方は、ほんのちょっとだけでした。そうだと思います。学校の看護師にとっては、自分の学校以外で働く看護師と話す機会は滅多にありません。なので、今回の愛媛県での研修会でも、初めて他校の看護師と話した方は多かったと思います。

更には、学校の看護師が他の学校の先生と話す機会も滅多にないと思います。今回はグループの組み合わせを学校をバラバラにして、職種も混ぜ混ぜにした編成にしていただきましたので、看護師の皆さんにとっては、他校の先生と話す貴重な経験にもなっていたと思います。

ヒヤリハット場面での多職種連携について意見交換

今回の研修の中では、医療的ケア児の教育活動の中での、担任の先生と看護師との架空のやり取りをロールプレイで見ていただきました。そして、その場面において、自分ならどう考えるか、子どもにとってより良い学習環境を作るにはどうすればいいかを、教員と看護師の互いの専門性を活かす、という観点で意見交換をしていただきました。

学校の教育活動は「安全な教育環境」である事は当然のことですが、「安全」についての捉えが、教員と看護師では違う、という事に起因する看護師の不安や課題は、学校で働く看護師の方々から良く出てくる話です。私のところにも多く寄せらる相談内容です。なので、あえて、ヒヤリハット場面での教員と看護師の連携についてをテーマにしました。

日々の「安全」な環境づくりにしっかりと対策を立てたいと考える看護師と、子どもの将来を見据えて、子ども自身にも自分で発信できる力を付けたいと考える担任とが、自分の思いだけを相手にぶつけてしまうという場面を提示しました。お互いに、折り合いを見出す事が出来なくなっている状況について、子どもを中心に置いて考えた時に、自分なら何ができるか?それぞれのグループで活発に意見交換をしてくださいました。

見直せる事はたくさんある

時間の都合上、全てのグループに発表をしていただく事はできませんでしたが、オンライン上で意見交換をしたグループにも発表をしていただきました。おそらく、そのグループの進行役をしてくださった方が、かなり上手に話し合いを進めてくださったのだろうと思いますが、オンライン上でもしっかりとグループ内の意見をまとめていただき、自分ならこうする、というご意見を発表してくださいました。

今回は架空のケースについて意見交換をしていただきましたが、やれる事として出してくださった事は、今回提示した場面だけに限らず、各校に持ち帰って取り入れる事ができる内容だったと思います。

教員と看護師の意見がお互いにズレた状態のままでは、当然子どもの学習環境としては良くないだろうという事で、「情報共有の方法」を検討する必要がある、というご意見が多く出ました。

子どもの学習環境についての情報を共有していく方法の一つとして「個別の指導計画・支援計画」を情報共有のツールとして活用する案も出ました。これは小中学校の通常学級であれば作成をしていない場合もあるのですが、教員が考える具体的な子どもの到達目標はどういった姿なのか、を看護師が理解するには、かなり有効なツールだと私も思います。

また、担任と担当看護師という直接の担当者同士だけでやり取りを続けるのではなく、間に入る人、例えば養護教諭などが入って調整をする事で、コミュニケーションの問題を解消する事ができるでは?というご意見も出てきました。本当にその通りだと思います。

まとめ

学校は夏休み中ではありますが、こういった時間を使って、医療的ケアに関わる教員や看護師が研修をしている自治体や学校は沢山あります。看護師はただ単に「学校で医療的ケアを実施している」だけではなくて、環境整備や研修や会議など、夏休み中だからできる事にも取り組んでいます。

今回の愛媛県教育委員会のスキルアップ研修には看護師だけでなく、養護教諭や教員も大勢参加しておられました。医療的ケア児の学校教育には多くの方々が関与していて、子ども達の安全で豊かな学習環境をどのように構築していくかについて、意識高く取り組んでおられる先生方が多い事もわかりました。

更には、市町村の小学校で働く看護師や先生方の参加もありましたので、今回の研修での皆さん同士の出会いが、今後の特別支援学校と小中学校との情報交換や交流のきっかけになれば良いな、と思いました。

私が今回研修会講師をさせていただいた、このご縁をきっかけに、愛媛県内の学校への支援も、是非ともさせていただきたいなと思っています。

受講者の感想はこちら👉https://nurse-fight.com/ehime-kannsou/

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