私は先週から今週にかけて4箇所の自治体の看護師さんからお仕事のお話しを伺う事が出来ました。
勤務地は特別支援学校や小学校など様々ですが、皆さんそれぞれの学校現場で学びを支える看護を実践しておられました。
子ども達の成長した姿を担任と共有しポジティブに仕事に向かっている雰囲気はお話しを伺った皆さんに共通していて、私自身皆さんの実践から学ぶ事がたくさんありました。
4月の頃よりもすごく成長していますよ💕
10月ですから今の学年が始まってからもう6ヶ月が経過しています。
6ヶ月も経つと子ども達の成長は目を見張るものがあると思います。
4月の頃は看護師としては「大丈夫かな…」「心配だな…」と、もしかすると過保護なくらい💦に担当する子どもの「安全のため!」という意識で仕事をしていたかも…と半年前を振り返るお話しをしてくださった方もいました。
特に小学部あるいは小学校の1年生については、担当する医療的ケア児だけでなく、他の子ども達も全員が新しい環境に戸惑う様子があったけれど、担任の先生と情報共有しながら、だんだんと今の連携体制や役割分担ができるところまでたどり着きましたよ💕という事も教えてくださいました。
今回私がお話しを伺う事ができた看護師さんは特別支援学校で働く方々と小学校で働く方々で、それぞれ個々にお話しを聞かせていただきました。
皆さん学校勤務についてはベテランの方々で「学校の1年間の流れ」は把握できていています。
子どもが成長していく事で4月に感じる看護師としての心配な気持ちは徐々に減っていく事も知っているので、状況を少し俯瞰して捉えておられる感じが皆さんのお話しに共通していました。
4月の頃から比べると今は「落ち着いた様子」や「慣れてきた様子」で子ども達がたくましく学校で生活をしている姿を見ると、この後に続く学年末に向かって更に成長しているその子の姿も想像し「学校ってスゴイな~」と学校で子ども達が学ぶ事の意味や意義を感じる…というお話しも聞かせてくださいました。
担任と一緒に考えています
皆さんが私に教えてくださった事は、どれも「学びを支える看護実践」です。
看護師は学校で行わなければならない医療的ケアを中心に子どもに関わっているわけですが、今回お話しを聞かせてくださった方々は、今日のその子の体調はどうか、いつも通り活気があるか、表情はどうか、といった事を担任ともしっかり共有していました。
今日の時間割にそって教室や運動場など場所を移動する予定も担任と確認し、医療的ケアの実施時刻と教育活動の流れなどを担任と一緒に考えることを繰り返し、今の体制になってきたようです。
「4月の頃は今とは違う体制だったんですが、担任の先生とその時々で話すうちに今のかたちになってきました」
「今はこんな感じで担任とやり取りしながらやっていますが、今後も色々な行事が予定されていて学校の活動はドンドン変化していきますよ~」
特別支援学校の看護師さんも小学校の看護師さんも次々と変化していく学校生活やドンドン成長していく子ども達に、自分達も柔軟に対応していく事が子どもの学びを支える看護実践には大事だという事も教えてくださいました。
もちろん保護者さんから共有していただく主治医からの医学的な情報も含めた上で、学校で働く看護師として担任の意向もくみ取っています。
医療的ケアについて子ども自身でできる事を検討したり、ケア物品の確認を子どもが自分で行う練習に取り組んだり、その子の成長にそった内容で自立に向けた取り組みに看護師が関わっているお話しは、私にとっても大きな学びになりました。
まとめ
文科省のホームページでは特別支援学校小学部・中学部学習指導要領の「自立活動」の「目標」は「個々の児童又は生徒が自立を目指し,障害による学習上又は生活上の困難を主体的に改善・克服するために必要な知識,技能,態度及び習慣を養い,もって心身の調和的発達の基盤を培う。」と書かれています。
医療的ケア児にとって学校で医療的ケアを行う必要がある事が、何らかの「学習上又は生活上の困難」となっているのなら、その困難を「改善・克服するために必要な知識、技能、態度及び習慣を養う」ために教員は子ども達の「心身の調和的発達の基盤を培う」指導を行います。
学校で働く看護師は学校においてこういった指導を教員が実践できるように教員が考えるその子の目指す姿を共有し看護を実践します。
医療的ケアはその子の生活上や学習上のどのような困難に繋がっているのか、どうすればその困難を改善・克服できるのか、子ども自身にどのような力がつけば困難が改善・克服できるのか…
今回お話しを聞かせてくださった看護師の皆さんは、教員が考えるその子の目指す姿を一緒に検討し、その子の持てる力を信じて、丁寧に看護を実践しておられ、素晴らしい👏と私は感じました💕
こういった学びを支えている看護実践について、実際に取り組んだ教員と看護師の方々ご自身が世の中に発信する機会が当たり前に沢山ある未来が早く来て欲しい!と、私は今回お話しを聞かせていただいた事で強く思いました。
そして、素晴らしい看護実践を私はNurse Fightの「つながるかい」の皆さんとも共有しますので「学びを支える素晴らしい看護実践」が教育現場に広まっていって欲しい💕と思っています。
文部科学省ホームページ学習指導要領「生きる力」👉https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/tokushi/1284536.htm