3月に山形県看護協会主催で「医療的ケア児を支える多職種連携に向け教育現場で働く看護職の役割と課題を理解しよう」というテーマで小児在宅医療研修を行いました。
「教育現場で働く看護師の役割を医療的ケアに関わる方々に知っていただき連携を推進する」というねらいを山形県看護協会の方が私にくださいましたので、半日の研修を担当させていただきました。
沢山の方にご参加いただき感想をいただきましたのでご紹介させていただきます。
目次
今回の研修で学んだこと、印象に残ったことを教えてください。
- 学校看護師の役割や仕事内容を知り、今後の業務に活かしたいと感じた。また、様々な職種や保護者から見た看護師の役割やできる事の認識も異なっている事を知る事が出来た。
- 学校と看護師では、学校生活をおくるこどもを考える視点が違うこと。そのため、お互いの考えを擦り合わせて支援を行う必要があること。支援が必要な子どもには、個別支援計画が作られていることを初めて知りました。
- 場所(学校、医療機関)や職種によって関わりも考え方も全く違いがあり、共通認識することはとてもエネルギーを使うと痛感した。
- 学校の中での看護師の立ち位置と役割、勤務時間。教師や他の学校看護師との情報共有の難しさなど、衝撃的だった。
- グループワークで訪看の看護師さん、保育園の看護師さん、福祉サービスの職員さんとそれぞれの立場で考える視点が異なり、気付きがありました。
- 医療的ケア児が多様化している反面、学校看護師の存在が同業者に知られておらず、認知度が低い事は、自分自身にも当てはまる事であった。
また、学校看護師としての役割として、個々の医ケア児の可能性を最大限に発揮させる為には指導を行う教員と指導を支える看護師がしっかりと連携しながら双方がそのそれぞれの専門性を発揮し、教師の観点、看護師の観点をすり合わせる事が大切である事を学んだ。 - 看護師が教育の目標を知ることで、よりよいケアができるということ。それぞれの立場で思いが色々あり、ずれが生じることもあること。
研修を通して、今後、多職種とどう連携していきたいですか。また、課題と感じることは何ですか。
- 看護師さんとしての立場を知れたので、教員としての思いや学校看護師としての役割を伝えていくだけでなく、看護師さんの思いを大切にしながらコミュニケーションをとっていきたいと思った。
- 教育現場での看護師の役割が発揮できるような連携や情報の共有が必須であるとともに、看護師自身も子どもの教育について理解が必要である。
- 学校という中での他職種で医ケア児を支えて行く現場を知る事ができました。職種間や家族が同じ方向を向いてそれぞれが得意分野を発揮できる様にお互いが時間を作り顔の見える関係と課題共有できる様に考えていきたい。
- 教員と医療者では目的が異なるため、話し合いが困難だと感じる事が多いが、教育目標を念頭に置く事ですり合わせが出来るのではないかと感じた。また、話し合いの場が圧倒的に少ないのが問題だと分かった。
- 学校看護師として働く様になり、看護計画を立案し担任と共有できる様になりたいと思い勤務していました。まずは看護師間の情報共有。そして担任と教育支援計画を共有できる働きかけていきたいと思います。
- 今回の研修で、医ケア児が教育の場でどのように過ごしているのか知ることができた。こどもの学びを止めないよう、表現力や社会性を身につけられるよう、様々な支援が行われていることを改めて知ることができた。病院看護師も学校看護師の役割等を知り、連携していくことが大切だと感じた。
- 病院で働く看護師と学校看護師との考えのズレを感じました。もっと研修会を行って同じ看護師としてお互いの職業を理解し合う必要があると感じました。それを踏まえ多職種との連携を図っていく必要があると感じました。
- 互いの立場、職種の考え方を知ること。互いを理解したうえで、子どもたちにとってよりよい学習環境、ケアを整えていくことを大事にしていきたいと思いました。
- 同じ校内でも情報共有が難しいということは知りませんでした。しかし、情報共有が大切だということを改めて学んだので、積極的に情報共有の機会を提案していきたいと思いました。
- 今回みたいに顔を合わせる機会があれば、話しやすくもなるし現状分かり合えそうだなと思いました。
- なかなか、勤務時間が合わず、コミュニケーションが取りにくいが、そのような時間が少ない状況においても生み出す工夫をし、情報共有する事の重要性を学んだ。お互いの専門性を活かし学びを支えられるよう努力していきたい。
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