今回は入園に向けて先生方が教室の準備をしている最中の幼稚園に伺わせていただきました。
その幼稚園で医療的ケア児の成長を支えている看護師さんお二人からお話を聞かせていただくことができました。
幼稚園には子ども達の元気なパワーは詰まっていて「ここで働いていると子ども達みんなからエネルギーがもらえますよ💕」とお話してくださいました。
幼稚園では医療的ケア児を中心に担任のサポートをしています
今回お話を聞かせてくださった看護師さんお二人が勤務するのは公立の幼稚園で、医療的ケア児も他の子ども達と一緒に幼稚園での生活を送っているとの事です。
看護師としての主な業務は医療的ケアの実施とその子の体調面での見守り支援との事ですが、当然教室には他にも大勢の子ども達がいますので、担任の先生のサポートをする場合もあるそうです。
はじめは、子ども達にどのように関わればいいのか?子ども達への声のかけ方などがわからなかったので、担任の先生にその都度聞きながら対応してこられたそうです。
看護師としては医療的ケア児を中心に子ども達に関わっていますが、他の子ども達も含めて担任の先生と常に情報を共有しながら安全な環境づくりに努めておられるとの事でした。
保育の計画についても担任の先生と共有しています
この幼稚園では担任が作成する保育計画も看護師と共有ができているとの事でした。
おそらく担任の先生は子ども達それぞれの実態を丁寧に把握してから子どもの力を引き出していく保育計画を立案しておられるのだと思います。
この保育計画を看護師とキチンと共有してくださっているというお話はスゴイなと思いました。
担任の役割と看護師の役割をどのように分担するかは、今回お話を聞かせてくださった看護師さん達は特に明確な基準を持っている訳ではなく、担任の先生や子ども達の様子を見ながらその都度判断してこられたそうです。
「マニュアルやガイドラインのような基準を示すものが今はないので、周りの方々に聞きながらやってきました」
今後は幼稚園においても医療的ケア児が増える事も想定できると思います。
幼稚園で看護師がどういった役割を担うか?特に看護師の専門性を活かせる部分はどういった部分か?など、今まで感覚的に判断してきた部分を、可能であれば今後はガイドラインなどで文章化しておく事も必要では?というお話も私からはさせていただきました。
まとめ
就学前の段階である幼稚園や保育所でも医療的ケア児の対応をする看護師さんが、これからおそらく増えると思います。
医療的ケア児が卒園する際には小学校や特別支援学校の小学部で働く看護師との「看護師同士の引き継ぎ」がスムーズにできるような仕組み作りについても今後は検討していく必要があると、今回お二人の看護師さんと話す中で私は強く感じました。
「切れ目のない支援」と言う言葉は色々なところで出てきます。
同じ地域で働く看護師同士が本当に切れ目のない支援ができるようお互いに当たり前に連携できている未来に期待したいと思いました。