新学期がいよいよ始まります。
今回は、特別支援学校で働く看護師さんからお話を伺う事ができました。
その方が勤務する学校では、医療的ケア児の担任の先生方が何名か新年度の異動で変わる事になっているそうで、先生方が変わる事で新学期は色々気になる事もあるそうです。
そのひとつとして危機管理や事故防止に関する事は担任の先生方と早い時期に共有した方が良いだろうと思っおられて、新しい担任の先生とヒヤリハット事例を共有する方法やタイミングについて模索しているそうです。
危機管理や事故防止に関しては、看護師と教員とで「リスクに対する感覚を共有する」事にもエネルギーが必要、とその看護師さんはおっしゃっていました。
この時期は毎年先生方の異動で色々な事がリセットされる感覚です
お話を聞かせてくださった看護師さんは特別支援学校での勤務が3年めという事で、昨年の今の時期を思い出してお話してくださいました。
小中学校や特別支援学校でも先生方の異動はあります。4月はどこの学校でも昨年から継続して勤務している看護師にとっては新しい担任や養護教諭の先生方との連携の仕方についてはリセットされる感覚があると思います。
新しい先生はどんな感じかな~と思いつつ、子ども達の教室が変わったり、時間割が変わったりする事で「前の先生との連絡はこうやっていたけれど、今度の先生ともこれでいいのかな?」などなど看護師は色々考える時期です。
もちろん他校から異動してこられた担任や養護教諭の先生方も、看護師との連携方法などどうやっていけばいいかな~と考えておられると思いますので、もしかすると双方がお互いの距離感を探り合っている時期かも知れません。
看護師としては昨年の1年間でお互いの距離感がつかめてきて、良い感じで担任や養護教諭の先生との連携関係が出来てきたところで、新学期にはその関係性がリセットされて新しく構築し直さなければならない、という感覚になると思います。
でも、子ども達にとって関わる先生方が増える事は、子ども達の学びにとっては良い部分もあるのだと思います。
そういった学校ならではの「新学期の雰囲気」を学校で働く看護師は肯定的に捉える事も大事だと思います。
お話を聞かせてくださった看護師さんは、子ども達の良いところに注目して看護を実践しておられるとの事で、そういった事を新しい先生方と共有する事で、新しい連携関係の構築につなげられるよう工夫をしておられる事がお話から伺えました。
ヒヤリハットを校内で共有したいと思っています
とはいえ、危機管理や事故防止という部分については看護師としては昨年からの引き継ぎや校内全体での情報の共有が大事だと考えると思います。
お話を聞かせてくださった看護師さんも、ヒヤリハットレポートの校内での共有については色々な方法を模索してこられたそうです。
ヒヤリハットレポートの作成については、看護師は看護師で、教員は教員でそれぞれに作成している、という学校もありますし、一緒に作成しているという学校もあります。
また、再発防止に関する検討会を看護師と教員とで一緒に行うという学校もあります。
私は教員と看護師が時間を合わせて再発防止策を一緒に検討する、という事が出来れば理想的だと思います。
そして検討した対策内容は単年度でブツブツと切れてしまうのではなく、年度が変っても新しい担任や養護教諭の先生方にも早い時期に共有していただく事も大事だと思います。
新学期早々の学校はとても慌ただしい雰囲気だと思いますが、ヒヤリハット事例の共有については後回しにしないで早い時期に取り上げる機会を作る事で、看護師と担任や養護教諭の先生方との関係を再構築するキッカケにもなるのではないでしょうか。
まとめ
今回お話を聞かせてくださった看護師さんは、先生方との距離感にとても気を遣っておられる印象でした。
同時に先生方も看護師に気を遣ってくださっている事も理解しておられました。
学校が子ども達にとって安全で豊かな学びができる場所であって欲しいという思いは、教員も看護師も同じだと思います。
同じ目標に向かって教員と看護師はどのように連携すればいいのか?を、新学期のこのタイミングだからこそあえてお互い「目指す目標は同じなのだ!」という事を双方が理解して連携体制の構築が出来ればいいなと感じました。