看護師として学び続けるという事と学校の看護師の人材育成

大阪府看護協会ナースセンターの復職応援セミナーでの講義も4回目となりました。12月に入って学校の看護師募集情報も来年度分が開始になっている自治体もあるかと思います。参加者の中には、知り合いの方から実際に入職についてのお誘いがあるという方もいて、今回のご質問は具体的なものもありました。

参加者の感想やご意見の中には、復職応援セミナーに思い切って参加し、看護師として再び「学ぶ」という行動を起こしたことで「気持ちがスッキリした」とおっしゃっておられる方がいました。

自分の知識がブラッシュアップできた!事で、とても良い気分になっている自分がいる、という事は素晴らしいことだし、あらためて看護師として学び続ける事の重要性を実感しました。

目次

看護師として学び続けるという事

看護師は通常は現在の就業の有無に関わらず、それぞれに色々な方法で学んでいると思います。最近はオンラインでの有料や無料のセミナーも様々な領域において開催されていますので、以前よりは受講しやすくなっている印象もあります。

看護師としてのキャリアという意味では、医療機関や施設という所属組織内にある教育体制の中での人材育成システムが主流のイメージだと思います。そのため一旦、医療機関や施設を退職すると、看護師が学ぶ環境は大きく変化してしまうのが現状だと思います。

もし再就職をした場合は、その職場において組織が求める能力をつける事を目的とした職場研修があればそれを受講したり、あるいは必要だと思う分野を選んで自主的に学習を続けている、という方が多いかなと思います。

今回の復職応援セミナーに参加された方々のように、看護師として学びを再開する事は、通常は容易ではないと思います。でも、学びやすい環境があれば、行動を起こすまでのハードルも下がるのではないかと思います。そして、現在の就業状況や、働く場所にかかわらず、学んでいる事が評価されるようなしくみがあれば、将来、あるいは現在働いている職場が求める役割を果たす事に、きっと良い影響があるのではないかな、と思います。

復職応援セミナーは2日間の研修です
日本看護協会「生涯学習ガイドライン案」資料より抜粋

学校で働く看護師の人材を育成するしくみは?

学校で働く看護師の皆さんは、それまでの経験や専門としてきた分野はそれぞれ異なっている事が多いと思います。例え小児科での勤務経験があったとしても、学校というところで働くのは「人生初体験」という部分は同じだと思います。今回の復職応援セミナーに参加された方々も同様でした。

多くの学校で働く看護師の皆さんは、事前に業務内容についての説明は受けて入職するとは思いますが、どういった能力が必要なのか?看護師が学校で果たすべき役割とは何か?というような学校特有の内容を事前に学習してから入職される方は非常に少ないのが実態だろうと想像します。

こういった内容は入職してから現場で働きながら習得しておられると思います。入職した看護師が「学校の看護師」に「変身する」プロセスは、地域や学校によって異なっています。例え直前までICUでバリバリに働いていた方でも、高齢者介護施設で働いていた方でも、学校で働くのが初体験であれば、皆さん「学校の看護師」に「変身する」時間が必要です。

この学校の看護師に変身するために必要な要素としては、学校教育に関する事や、教員との連携のコツなどがあると思います。このような事が習得できると、学校の看護師として子ども達の学びを支える看護を実践するという、組織が求める役割を果たす能力がついている、という事になるはずです。

しかし、現在は学校で働く看護師の人材を計画的に育成するプログラム、というようなものはありませんので、自治体や学校毎にオリジナルな方法になっていると思います。

日本看護協会は「看護職の生涯学習ガイドライン案」の作成を検討しておられるそうで「看護職個々人の自律した学習と学びや経験を実践に活かしていくための支援体制をあらたに構築し、従来の看護職を雇用する組織を対象をした人材育成の体制整備への支援の拡充と合わせて生涯学習支援体制構築を図る」と資料で説明がされています。

医療機関のような看護師の教育体制が存在しない組織で働く看護師であっても、将来的に、学校という職場における看護師の人材育成体制が構築されていていれば、学校に入職する前に受講できたり、あるいは、内容をレベル別に分ける事で、さらに高い能力を付ける事を目指す看護師も出てくる可能性もあるのではないかな、と思います。

日本看護協会「生涯学習ガイドライン案」資料
日本看護協会「生涯学習ガイドライン案」資料より抜粋

まとめ

今までは、とにかく学校で勤務する看護師の確保が大きな課題だったと思います。これからは、確保した看護師が学校に定着し、組織として人材を育成していく事も重要な課題になってくると思います。

今はまだ、看護師個人の成長と、学校という組織の成長はリンクしていないような感じですが、将来は上手くリンクされて、看護師が学校で働く事が看護師自身の成長につながり、その事が学校という組織も成長させている、という体制になればいいな、と思っています。

日本看護協会は12/5まで「看護職の生涯学習ガイドライン(案)」の意見募集をホームページ上で実施しています👉https://www.nurse.or.jp/question/cf262c3b8c3046607960af9d56c82199/mail.cgi

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