昨日、関西女子短期大学の養護保健学科で学ぶ2年生の学生さんに「学校における医療的ケア」について講義をさせていただきました。
私が担当したのは「小児保健Ⅱ」という科目(全15回)の中の1回ですが、学校での医療的ケアと学校で働く看護師について1コマ90分間全部を使わせていただけるとの事だったので、養護教諭を目指している学生さんに期待する思いを込めて講義をさせていただきました。
学校で働く看護師について
関西女子短期大学は大阪府の柏原市というところにあります。
養護保健学科の学生さんは養護教諭二種免許の取得を目指して勉強をしています。
今回私の講義を受講してくれた学生さんはすでに小学校の保健室での実習は経験済みとの事で、小学校の雰囲気や保健室の様子はイメージができる状況です。
しかし「学校で看護師が勤務している」という事や「学校で医療的ケアを行う」という事を学生さんが具体的にイメージするのは容易ではないだろうと思ったので、まずは、学校で働く看護師の事を知っていただくために、文科省が公開している資料や、自治体等が作成しているYouTube動画などを使って看護師の役割や業務内容について説明しました。
当然、学生さんは初めて見る動画ですが、今回視聴した事で特別支援学校の様子や保健室の様子、そして学校で学ぶ医療的ケア児の様子を具体的にイメージしていただく事ができたと思います。
養護教諭に期待すること
今回は特に養護教諭と看護師の連携の部分を強調して説明をさせていただきました。
学校における医療的ケアの実施体制において養護教諭と看護師の連携はとても重要です。
養護教諭にとって医療的ケア児も当然在校する児童生徒ですから学校医検診や身体計測あるいは保健指導などを行っておられますから、保健室として他の児童生徒と同様に関わります。
加えて、医療的ケアを実施する看護師と担任を繋ぐ役割や、緊急時対応の校内体制の構築や訓練の実施など、学校組織として医療的ケアの実施体制を充実させていくための要となる役割が養護教諭にはあります。
養護教諭は日々の子ども達の体調や感染症の流行状況あるいは学校行事関係など学校全体の様々な事を把握しているので、学校で働く看護師にとっては「常に連携しておくべき人」という期待を持っている事も説明させていただきました。
まとめ
養護教諭になるために勉強しなければならない事はかなり沢山あるので、学生さんが「学校での医療的ケア」の事を具体的に知る機会は通常であれば殆どないのが現状だと思います。
なので今回は「学校での医療的ケア」について学生さんに知っていただける貴重な機会をいただく事ができたと思っています。
学生さんが将来養護教諭として学校で勤務するようになった時に、医療的ケア児が在籍している小中学校あるいは特別支援学校に着任する可能性は十分あります。
その時に今回の授業の事を少しでも思い出していただけるとありがたいな…と思うのですが、まずは、免許取得に向けてしっかりと勉強をして欲しいと思います。
学校法人 玉手山学園 関西女子短期大学 養護保健学科👉https://www.kwc.ac.jp/faculty/health/index.html