看護師が子どもの情報を収集する方法は学校によって色々なパターンがあります

特別支援学校で働く看護師さんと、更には、小学校で働く看護師さんにも連続でお話を伺う事ができました。まずは、無事に1学期を終える事ができた安堵感で、少しホッとした表情でお話をしてくださいました。

目次

1学期のはじめは看護師が知りたい子ども達の情報を得るには工夫が必要

1学期の始めは、進級した子、入学してきた子、あるいは春休み中に状況が変わった子など、子ども達の変化や、あるいは新しい情報について、看護師は短時間で的確に情報を収集したい!と思います。

進級すると、担任の先生が変更になる事も当然ありますから、今までの情報収集の流れやルートが変わる場合もあるなど、もしかすると、看護師として必要だと思っている情報が、なかなか看護師のところに届かない!という気持ちで1学期がスタートした方もいたと思います。そして、やっと、その慌ただしかった1学期が終了しました。

どうすれば、看護師が必要だと思っている子どもの情報が、速やかに看護師の元に集まるのか?今回お話を聞かせてくださった看護師の皆さんは、それぞれに様々な工夫をしている様子が、お話の中から伺えました。様々な苦労を経て、今の方法に至った理由や、その経緯についても合わせて聞かせていただき、活発な意見交換ができました。

1学期の始まりは出来るだけスムーズに子どもに関わりたい

入学予定の医療的ケア児に関する情報は、出来るだけ早めに看護師が把握できるように、管理職やコーディネーターの先生に前年度から声かけをするとともに、入学してからも担任と一緒に、保護者さんからひとつひとつ丁寧に情報収集をしているとの事でした。学校に入学してから、実際に学習活動を開始してみる事で、今までの情報だけでは不十分だった内容がハッキリしてくるなど、学習活動を行う上での必要な情報はどういう内容なのか、が明確になるという部分は沢山あると、私も思います。

入学前に看護師が情報を把握し、準備をしておく事も当然重要ですが、入学してから、実際に子どもが学校生活をおくる中で更に情報を追加しながら、看護師として「子ども達の学習活動を支える方法」を具体的にイメージする事はとても大事な事です。

今回意見交換をさせていただいた看護師さんの中には、進級した医療的ケア児については、春休みの間の体調はどうたったか、などの情報を取りつつ、1学期が始まってスムーズに子ども達に関わる事ができるよう、新しい担任の先生と看護師とで打ち合わせをしている方もいました。

昨年度からの関わりの中で看護師が把握している情報と、担任の先生が考えている学習計画を、事前に打ち合わせをしている事で、医療的ケア児の新学期が良い感じでスタートしたいというお互いの思いも確認ができ、とても大事な機会になっているようでした。

看護師は沢山の情報を把握し整理する中で、何のためにこの情報が必要なのか?この情報があれば、何に役にたつのか?などを考えて情報を収集する必要があると、私は思います。

学校は病院ではなくて、子ども達が学ぶ場所ですから、看護師が情報収集する目的は「子ども達の学び」のためです。医療的ケア児の学びを成立させるためには、看護師が把握すべき情報は何か?を考えた時には、必ず、担任が考える「学習活動」のプランに関する情報は必要だと思います、これがなくては、看護師として、どんな情報が必要なのか?がわからない、という事になってしまいます。もしかすると、学習活動には特に必要のない情報までも「把握しなければならない!」と看護師が勘違い?してしまうかも知れません。

看護師の医療的ケア児に関する情報収集には、まずは、担任との情報交換が必須だと思います。

子ども達の日々の情報の収集方法は学校によって様々です

医療的ケア児の日々の情報収集の方法は、学校によって様々な方法があります。

保護者さんが記入してくださる連絡帳を看護師も確認させていただく事で、昨日から今朝の様子が把握できる、という学校もあります。

また、朝登校時に看護師が保護者さんと直接会って、短時間でも言葉を交わす事で、情報収集ができている、という学校もあります。コロナの感染予防対策で、入校制限などがある事により、保護者さんとのやり取りの方法にも様々な工夫をしている学校もありますが、いずれにしても、学校で働く看護師としては何らかの方法で、医療的ケア児のその日の様子について情報収集するようにしていると思います。

今回意見交換をさせていただいた看護師の方々の中には、毎朝、保護者さんと担任と看護師の三者で短時間でも顔を合わせている事が、子どもの安全な学習活動を作る上では、とても役に立っているとおっしゃっておられる方もいました。保護者さんのご協力でこの三者での確認が成り立っている、という事に非常に感謝しておられました。

もちろん、学校によって日々の情報収集は様々な方法がありますから、朝、保護者さんと看護師が会う必要があるかどうかは、臨機応変に判断している学校もあります。そもそも、子ども達はその日の学習活動に参加できる体調である、と保護者さんが家庭で健康観察をしてくださった上で、登校の判断をして学校に来ている訳ですから、既に保護者さんのチェックが終わっている訳です。これは、障害のある、なしに関わらず、どの子にとっても同じです。

保護者さんよる健康観察と、そして持参物品もキチンと整備や準備ができていれば、子ども達は、スムーズに学習活動を開始する事ができる事になります。

その日一日、医療的ケア児が安全に学習活動に参加する事ができるために、そして、担任が安心して指導を行う事ができるためには、看護師はどのような情報を把握しておく必要があるのか?あらためて、情報を収集する目的を意識した上で、学校における看護師の情報収集の方法や、必要な内容について、看護師の自身もその理由や目的について、考える事も大切な事だと、今回意見交換をさせていただいた看護師の方々とのお話の中で感じました。

まとめ

既に多くの学校が夏休みに入っていますので、夏休み中に看護師の出勤日がある学校は、校内の環境整備や、記録やマニュアルの整備、校内外研修への参加など、1学期中には出来なかった仕事に取り組む計画だと思います。

夏休み中には看護師の勤務日がない学校もあると思いますが、どちらであっても、看護師として1学期の業務を振り返り、課題があれば原因や理由を考えたり、課題解決やブラッシュアップの方法や計画について検討したりする、という事は、ブレーンストーミングであっても、夏休み中にできる事だと思います。

是非、子ども達の夏休み中は、こういった医療的ケア児の情報収集の方法や、把握する情報の内容についても、今までのやり方を検証し、もっと良いかたちに進化できるよう、今までの「当たり前」を見直す良い機会になって欲しいと思います。

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