今回は三重県と福岡県の研修会に続けて参加をさせていただく事ができました。
三重県では三重県医療的ケア児・者相談支援センター本部事業という事で、私は「医療的ケアを要する重症児・者の地域ネットワーク連携研修会」において発表者のひとりとして「学校で働く看護師の役割」について紹介をさせていただきました。
福岡県では福岡県医療的ケア児支援センター主催「Slope~こどもの育ちと学びを支える看護師の会~」で、前の2回に続いて今回は今年度最後の第3回に参加をさせていただきました。
どちらの研修会でもそれぞれの地元で活躍しておられる方々と交流させていただく事ができました。
三重県での研修会は県内全域から多職種の方が参加
今回私が参加をさせていただいた三重県での研修会は三重大学医学部の講義室が会場という事で、とても広くていかにも大学の講義室!という場所でした。
大学の講義室には県内で医療的ケア児・者に関わっておられる多職種の方が大勢参加をしておられました。
「地域ネットワーク」という事で、県内が4つのブロックに分かれていて、それぞれの地域からの三重県医療的ケア児・者相談支援センターとしての活動報告がありました。
今回の私の役割は「学校で働く看護師」について説明する事だったので、文科省が示す看護師の役割等について資料を元に紹介させていただきました。
ただ三重県の学校における医療的ケア実施体制については県の教育委員会がしっかりと体制整備をしておられるので、三重県教育委員会がホームページで公開しておられる資料も沢山活用させていただきました。
三重県は支援や配慮が必要な子ども達に切れ目なく支援を受ける事ができるよう「パーソナルカルテ」というツールの活用をホームページで公開しています。
こういったツールを学校で働く看護師も活用させていただく事で、子ども達の学びを支えるという役割を果たす事ができるのではないか、という事も提案させていただきました。
福岡県での研修会は保育所幼稚園や学校で働く看護師の会
福岡県医療的ケア児支援センターの研修会は今年度は3回シリーズという事で、私は3回連続で担当させていただく事ができました。
前回は「看護師記録」をテーマにしてグループワークをしていただきました。
とても熱心に意見交換をしてくださったので、今回も講義とグループワークをセットで準備しました。
看護師の会ですから看護師同士の共通言語でしっかりと意見交換をしていただくという事で、今回は「事故防止」をテーマにしてみました。
前半の講義の部分では過去の報道等で取り上げられた「事故事例」について説明させていただきました。
後半で「事故防止」について皆さんが具体的に掘り下げたい事をグループ毎に決めていただき、それぞれの職場で気になっている事や新年度に向かって取り組みたい事などを話し合っていただきました。
学校で働く看護師の役割の中には「ヒヤリハット事例の蓄積と予防対策」があります。
事故に至る前の「いつもと違うな…」という「気づき」の段階からヒヤリハットレポートを作成し、職員同士で共有していく事の意義や、看護師だけでなく職員全員で取り組む事の意味なども福岡県教育委員会がホームページで公開している「学校における医療的ケアガイドライン」も使って説明をさせていただきました。
新年度になった時に何かひとつでも「事故防止」について取り組めそうな事をイメージしていただきたい、という事を皆さんにお伝えし、研修のまとめとさせていただきました。
まとめ
福岡県立の特別支援学校はすでに今年度の修了式が終わって子ども達は春休みに入ったそうです。
3月も下旬ですから各地の学校でも修了式が行われ、学校で働く看護師の皆さんもそれぞれの職場で今年度のまとめや振り返りをしておられるだろうと思います。
あっという間に新学期が始まりますので、新年度に子ども達を迎え入れる準備として研修で取り上げた事も思い出していただけるといいなと思います。