先週も学校に伺って看護師さんからお話しを聞かせていただく事ができました。
小学校や特別支援学校などそれぞれに校種も地域も異なっていますが、先週出会った看護師さんは皆さん、言葉だけでなく様々な方法で担当する医療的ケア児さんと双方向にコミュニケーションを取りながら教員のリードのもと子ども達がケアに主体的に参加する事に取り組んでいました。
自分の意思を大人に伝える
特別支援学校で出会った看護師さんは担当する医療的ケア児さんが教員の指導や他の子ども達との活動を通してどんどん成長していっている事にびっくりしている、とおっしゃっていました。
その子が自分の意思や思いをちゃんと持っている感じがケアを通して伝わってくるそうです。
気管内吸引をする時も経管栄養をする時も、その子は看護師さんの動きをちゃんと見ていて次に看護師さんがする事もわかっている様子でした。
看護師さんとその子との絶妙なコンビネーションで流れるようにケアが進んでいきます。
その医療的ケア児さんは明らかにケアは自分自身の事だと捉えている様子で、自分の意思を看護師に伝えていたので、その子の表情を見て私は頼もしい!と感じました。
看護師さんが子どもからの発信をちゃんと待っておられる事と、教員の方針を理解し少しずつ子どもと看護師の距離をあけるようにしてきた事がその子の成長に繋がっているように感じました。
自分でできる事は自分でする
小学校でも医療的ケアについて子どもが自分でできる事を自分でするように取り組んでいる看護師さんからお話しを伺いました。
血糖測定やインスリン注射、導尿といったケアに看護師が関わっているというケースは小学校では多いと思います。
もちろん家庭で自分でできる事は自分で実施するよう練習をしている中で、学校でも同じように練習を続けるという事で、家庭と足並みを揃えながらケアの自立に向かっていく、という感じだと思います。
子どもが自分で自分のケアができるようになるには、段階的に進める事が大事です。
行きつ戻りつしながら家庭としっかりと連携する事で、医療的ケア児さんが自分でできる事が徐々に増えていって自立に向かいます。
もちろん全てが一人でできるようになる事だけが自立ではなく、できないところは支援を受けながら、自分の意思を支援者に発信する事で、自分の意思でケアができるようになる、という事を学校では教員・養護教諭と看護師との連携で取り組みます。
子どもの得意なところを伸ばす、自己肯定感を高める、といった教員の声掛けや指導で自分でできる事が増えていっている医療的ケア児さんの様子を共有させていただき、ここでも子ども達は頼もしい!と感じました。
まとめ
看護師は医療的ケアを行う目的で学校に配置されますが、医療的ケア児に関わっていく中で、子ども達が成長し発達していっている事を実感している看護師は多いのではないかなと思います。
医療的ケアは毎日行う事で、家でも学校でも放課後デイサービスなどの事業所でも行っている事ですから、子ども達は繰り返し色々な人から医療的ケアを受ける経験をしています。
「毎日繰り返し行う事は子ども達に指導する機会が沢山あるという事だから、子ども達も学ぶ機会が多いので指導の効果が出やすいんですよ」とある自治体の特別支援学校の教頭先生が私に教えてくださった事があります。
まさに、医療的ケアは毎日繰り返し行う事ですからピッタリです。
自分で自分のケアに参加している時の子ども達の表情は私には「できるでしょ!」という「ドヤ顔」をしているように見えました💕