2月のつながるかいビデオミーティングは、いつものビデオミーティングとは異なり、ゲストをお招きして開催しました。
ゲストは神奈川県立こども医療センター地域連携・家族支援局長の星野先生です✨
専門医療機関の医師の立場で、学校での医療的ケアには欠かせない「指示書」について会員の皆さんと忌憚なく意見交換をする事ができました。
今月のトークテーマは「使える指示書が欲しいのです…」
つながるかいビデオミーティング開催日は、星野先生が私にお声かけくださった「在宅療養児の地域生活を支えるネットワーク オンライン連絡会」に参加する日でもありました。
そこで、可能であれば午前中の連絡会の後に、そのまま連続で午後のNurse Fight「つながるかいビデオミーティング」に参加していただけるかどうか、私は厚かましくも星野先生にご相談していました。
するとなんと!!星野先生は快諾してくださり、ゲストとしてビデオミーティングに参加してくださいました💕
今月のトークテーマは「使える指示書が欲しいのです…」としました。学校で働く看護師にとっては無くてはならない、とても大事な医師の指示書の中身についてです。
どうすれば、医療的ケア児の今の状態に合った、タイムリーで、かつ子ども達が安全に教育活動に参加できる指示書の中身にする事ができるのか?について星野先生を交えて皆さんと一緒に意見交換しました。
病院の主治医と学校の看護師をつなぐには?
病院と学校の間を指示書が行ったり来たりする事で指示書の中身をチェックし更新する、というのは多くの学校で行われている方法だと思います。
そして「行ったり来たり」の具体的な方法についても、外来受診の際に保護者さんに持参していただくという方法が多いと思います。
指示書が主治医のところに届く限られたチャンスの中で、子ども達が教育活動を安全に受けるための指示書を、学校が確実に受け取る方法について、学校では様々な工夫をしている事もお話しました。
意見交換の中では、主治医が来校してくださる機会がある学校の話もありました。主治医の立場で校内研修の講師をしていただく、あるいは医療的ケア関連会議に参加していただくなど、学校からの「要請」があって主治医が病院の外に出る、というのも方法のひとつとして検討できるのでは?というご助言を星野先生からいただく事ができました。
まとめ
病院の主治医と学校の看護師は「今まで一度も会った事はありません」というところは全国に沢山あると思います。
当然お互いに所属する組織が異なるので、病棟のように「ちょっと確認してみよう!」とか「ちょっと見に来てくださーい」などは容易には出来ません。
お互いの間を「指示書」が行ったり来たりするだけで、指示書の向こうにいる相手の存在を感じ、意図を汲み取って仕事をする訳ですが、やはり会った事がない、あるいは話した事がない相手とは意図がズレる場合があります。
今回のトークテーマ「使える指示書が欲しいのです…」は学校で働く看護師にとっては切実な願いです。
星野先生は「学校の事を知らない病院の医師に学校の事をしっかりアピールする事も大事」とアドバイスしてくださいました。加えて、学校からの主治医への熱烈アピールには「担任の先生の指導の様子」を伝える事も大事だと私は思います。
学校への「指示書」は子どもが教育活動に参加をするために必要なものです。ですから、学校はどんな「教育活動」をしたいのか?を主治医にアピールする事で、主治医は「使える指示書」を作成できるのだと思います。
学校教育において医師の役割と看護師の役割をそれぞれキチンと果たすためには、担任からの「教育活動」の中身のアピールが柱だ!とあらためて感じました。
当日参加できない会員さんもおられますので、ビデオミーティングの様子を録画し会員限定アーカイブ動画も用意しました。